2008.07.25 NISSAN GT-R ULTIMATE EXPERIENCE 仙台ハイランド

 日産GT-Rオーナー待望の走行会が、7月25日に開催されました。場所は『仙台ハイランドレースウェイ』、ニュルブルクリンクと同様に、日本でのGT-R開発テストに使われた、いわばホームコースです。

 開発ドライバーの一人でもあるレーサーの鈴木利男さんは以前から「R35オーナーには一度仙台ハイランドを走ってもらいたい」とお話しされていました。実際に走ってみると、荒れた路面やトリッキーなコースレイアウトに車の挙動を乱してしまうような場面も多くありましたが、そういう場面でも、車の基本性能の高さと電子制御のおかげで破綻することなくクリアすることができます。

 また、同乗走行では、実際にプロの方々のドライビングを体験することで、今の自分の走りは「車の限界」ではなく「自分の限界」なのだということを実感させられると同時に、GT-Rという車の素晴らしさを再確認することができました。

 なお、今回の走行会は日産自動車主催としては初めての試みであるため、R35の開発に関係のある方々およびメディアの方々から参加者を募るという形をとり、実験的に行ってみて内容面、費用面などを検討するという位置づけで開催されました。今回の結果を踏まえて、内容に変更を加えながら、次回以降は参加者を一般から募集して開催していく予定です。

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【NISSAN GT-R Driving Lesson(仮題)】
 日時:平成20年7月25日 8:00~18:00
 場所:仙台ハイランドレースウェイ
 費用:25万円
(仙台ロイヤルパークホテルの懇親会・宿泊を含む)
 定員:20名

 -タイムスケジュール-
 8:00-9:00 受付、車検
 9:00-9:30 ドライバーズミーティング
 9:30-10:00 コース完熟走行
 10:00-11:00 フリー走行(1)
 11:00-13:00 ランチタイム
 13:00-15:30 走行レッスン
 15:30-16:00 ティータイム
 16:00-17:00 フリー走行(2)
 17:00-18:00 解散ミーティング


 まずは開発責任者である水野さんから、今回の走行会についての説明があり、次に参加者を2つのグループに分けて、完熟走行、フリー走行(各グループ1回15分×2回)を行いました。

 ランチを挟んで、走行レッスンは4つのグループに分かれての個別レッスンです。3つのグループには、開発ドライバーの鈴木さん、松本さん、神山さんがそれぞれのグループについて、同乗走行や追走による走行チェックをしてくれます。
残りの1つのグループは、データロガー搭載の開発用車両を運転して、そのログを見ながら水野さんがドライビングのアドバイスをしてくれます。


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 自分の走りをその場でチェックして、適切なアドバイスをもらえることで、すぐにドライビングを修正しながら走行をすることができるので、自分でもはっきり自覚できるくらい、走りが変わっていきます。

 夕方のフリー走行では、どの参加者も朝の走行に比べて明らかなタイムアップが見られました。自分の場合を例にとると、2分30秒→2分20秒と約10秒のタイムアップです。コースへの慣れもありますが、このタイムアップは驚異的です。

 雨のおかげで、タイヤにも車にも、そしてドライバーにも優しかったようで、もしドライだったら最後まで走れなかったかもしれないと、どの参加者も口をそろえて言うほど内容の濃い走行会でした。
 


 水野さん曰く、「他のメーカーが行っているような走行会ではなく、実際にGT-Rを開発したスタッフが自ら、オーナーの方々をおもてなしするような場にしたい」という言葉通り、途中の休憩時間にはエンジンやミッション等の開発の方と同席して、いろいろなお話しをすることができました。開発の方々も、実際にユーザーと直接話しをする機会がないので、とても貴重な時間だとのことでした。

 今回、このような場を提供して頂いた日産自動車に感謝するとともに、このようなイベントが2回目、3回目と継続していくことで、より多くのGT-RオーナーにGT-Rの真の姿を知ってもらいたいと思います。

 また、内容面、費用面をもう少し控えめにした、入門編の走行会も、日産自動車主催、もしくはオーナーズクラブとの合同という形で実現していきたいと思っています。


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